もしもスマホに足がはえたら。
前職時代のとある昼休み、いよいよiPhone6sが出るらしいという時期だったのですが、iPhoneの話から何故かスマホに足がはえる話になりました。
全員、よくスマホがどこにあるかわからなくなるらしく。
現代日本はとっくに一億総スマホ中毒時代に突入しており、前職場の面々も例に漏れない立派なジャンキーでした。営業という仕事柄仕方のないところもあるでしょうが、充電が一瞬でも切れたら発狂モノです。いや、ほんとに。
一分の充電が待てないのに、当然スマホの所在がわからないなんて事態が許容できるはずがありません。
さて、iPhoneにはSiriという、高性能な音声認識機能があります。これをスマホどこやった問題に役立てない手はないでしょう。
「おーい、スマホやーい。どこに行ったんだー?」
「ヘイここですよマスター。あなたが椅子にかけてほったらかしてる上着の胸ポケットの中!」
叫べば居場所を叫び返してくれるスマホがあれば、もはやスマホどこやった問題で発狂する必要はありません。
しかし、もう、そこまで賢いのであれば、いっそ足をはやしたらどうだろう。
誰が言い出したのかは忘れましたが、その発言で一気に議論は白熱しました。
足を生やせば呼んだら来る。何なら持ち歩かなくてもついてくる。たぶん可愛い。デジタルペットとしての需要も生まれる。
スマホどこやった問題の素晴らしい解決策だけに留まらず溢れ出る数々のアイデア。
ああ、でも、困った。二本足で走るスマホがこけて画面割れたらどうしよう。
全員が沈黙しました。ノルマ未達時のミーティングより重い沈黙が事務所を包んでいたのが思い出されます。
そう、その時です、先輩の脳に天啓が舞い降りたのは。
「六本足にしてカサカサ走らせたらええやん!」
触 覚 も つ け て さ 。
あのときの先輩の笑顔は忘れられそうにありません。
※ スマホの声はディズニー映画アラジンのジーニー(吹替版)でご想像下さい。