ゆとろぐ。

1991年生まれのゆとり世代の雑記ブログ。

個人的に全力でおすすめできる感動の青春小説5選!

 いつか絶対やろうと思っていた「私的小説○○選!」記事の第一弾です!
 子供の頃から一にも二にも読書が好きで、暇さえあれば小説ばっかり読んでました。大衆娯楽小説的なものであれば何でも好きで、今回取り上げる青春小説ももちろん、推理小説歴史小説も恋愛小説もライトノベルもごちゃまぜに大好きなので、今後もがんがんおすすめ小説を紹介していく所存です。

 さて、今回の「青春小説」というジャンルですが、今回の記事では「若者が何か一つの目標に向けて頑張ってる!」という小説を、独断と偏見にてご紹介します。
 お、そういう小説好きだぞ、という人で、読んだことないものが一つでもあれば、全部全力でおすすめなので、是非是非一度読んでみて下さい。

 

チア男子‼︎ / 朝井リョウ

大学1年生の晴希は、道場の長男として幼い頃から柔道を続けてきた。だが、負けなしの姉と比べて自分の限界を悟っていた晴希は、怪我をきっかけに柔道部を退部する。同時期に部をやめた幼なじみの一馬に誘われ、大学チア初の男子チームを結成することになるが、集まってきたのは個性的すぎるメンバーで…。チアリーディングに青春をかける男子たちの、笑いと汗と涙の感動ストーリー。(amazonの紹介文より)

 ウォーターボーイズとかスウィングガールズとか好きな人は確実にハマります。
 紹介文だけでも葛藤多そうな主人公だと一目でわかりますが、主人公以外の個性的すぎるメンバー達もとにかく葛藤してます。嫉妬と羨望の入り混じり具合とか、意識高い系と意識低い系それぞれの反発とか、その辺の細やかな内面描写が必見です。
 って書くと凄くどろどろしてるみたいですが全然です。笑えるところもあるし、読み口はすっきり爽やかです。ちょっとチアの技名とかにも詳しくなれます。
 なお、早稲田大の男子チアリーディグ部SHOCKERSが取材元だそうです。めっちゃくっちゃカッコイイので、読んで動画を観るor動画を見て読むことをオススメします!(→SHOCKERS公式サイト

 

風が強く吹いている / 三浦しをん

箱根駅伝を走りたい――そんな灰二の想いが、天才ランナー走と出会って動き出す。「駅伝」って何? 走るってどういうことなんだ? 十人の個性あふれるメンバーが、長距離を走ること(=生きること)に夢中で突き進む。自分の限界に挑戦し、ゴールを目指して襷を繋ぐことで、仲間と繋がっていく……風を感じて、走れ! 「速く」ではなく「強く」――純度100パーセントの疾走青春小説。(amazonの紹介文より)

 ほぼ初心者集団が一年で箱根駅伝への出場を目指すというストーリーで、ウォーターボーイズとかスウィングガールズとかチア男子‼︎ とか好きな人は(以下略)
 「走る」って題材は、スポーツの中でも凄く小説向きな感じがします。動きの描写が煩雑にならない分、内面描写に字数が割けるんだろうな、と。
 私のように運動しない人間からすると、「走る」って楽しいのか? って思ったりもするんです。が、この本を読んでいると、ああ、こんな風に楽しいんだな、熱くなるんだな、と何かちょっと見える気がして興味深いし面白い。
 陸上初心者どころか運動初心者みたいなメンバーも居る中で、一年で箱根駅伝を目指すっていう点ではトンデモ設定ですが、それをおしても面白い小説です。

 

大きな音が聞こえるか / 坂木司

退屈な毎日を持て余す高1の泳。サーフィンをしている瞬間だけは、全てを忘れられる気がした。そんなある日、泳は“終わらない波”ポロロッカの存在を知る。「この波に乗ってみたい―」。こみ上げる想いに、泳はアマゾン行きを決意する。アルバイトや両親の説得を経て、退屈な日常が動き出す。降り立った異国が出会ったのは、様々な価値観と強烈な個性を持った人々。泳はもがきながらも、少しずつ成長していき…。(amazonの紹介文より)

  主人公の泳が、アマゾン川を大逆流してのぼっていく大波、ポロロッカの存在を知り、サーフィンしてやるぞ! と決意して、実際に波乗りしにいくお話。まさかのアルバイトで資金調達から始まります。
 「ここまでしてアマゾン川、行きたいか?」と自問自答を繰り返すあたりに、わざわざ誰もやらないようなことをやろうとする若者の、リアリティある感情の動きが見て取れます。
 実は濡れ場があるんですが、すっごくオープンで爽やかで健康的な描写です。見知らぬ土地へ降り立った開放感とか高揚感とかが感じ取れる良い濡れ場ですよ!

 

天翔る / 村山由佳

札幌に住む看護婦の貴子は、学校に行けなくなった11歳の少女、まりもと知り合う。自分が通う牧場(ランチ)にまりもを誘うが、そこで待っていたのは、風変わりな牧場主と、エンデュランスという乗馬耐久競技だった。馬をいたわりながら、野山にめぐらされたルートをたどり、長距離を翔けぬける。競技に魅せられた者たちだけが見ることのできる世界とは? それぞれに喪失感を抱えた男女たちが生きることに向き合っていく感動作。(amazonの紹介文より)

 表紙買いしました。表紙の絵が綺麗。そんですごく本文の雰囲気を表してます。
 幼い少女が馬に乗る才能を開花させて、周りの大人達も皆でそれに協力して、世界最高峰のレースに参加して、というまるでシンデレラストーリーなんですけど、全然シンデレラストーリーじゃないあたりが好きです。
 まりもは初っ端からすごく生きづらい感じになってて、ストーリー半ばでそれは少しだけ解消されるんだけれども、たとえ馬の才能が凄くたってまりもの今後の人生の全てがうまくいくようにはならないし、でもレースに出たことで見た景色はこれ以上ないほど輝いてて、これが今後の人生の支えになっていくのも間違いないんだなと思える感じで、そういう諸々の微妙なニュアンスを全部ひっくるめて「生きるのに向き合う」みたいな話で面白かったです!
 伝えるの難しいので読んで下さい‼︎ 面白いから‼︎

 

幕が上がる / 平田オリザ

ある地方の高校演劇部を指導することになった女性教師が部員らに全国大会の出場を意識させる。高い目標を得た部員たちは恋や勉強よりも演劇ひとすじの日々に。演劇強豪校からの転入生に戸惑い、切磋琢磨して一つの台詞に葛藤する役者と演出家。彼女たちが到達した最終幕はどんな色模様になるのか。2015年2月に映画化する、爽快感を呼ぶ青春小説の決定版!(amazonの紹介文より)

 テーマは演劇、それも「高校演劇」です。はじめて知ることがたくさんで、高校生に戻ってどこかの演劇部を覗き見しているような気分に。地区大会と全国大会が年度を跨ぐから、全国大会にはまさかの三年生は出られないとか、鬼畜仕様ですね演劇部!
 主人公の演劇部部長さおりの、ほんわかしていて、でも繊細な着眼点の、青春小説らしい一人称で物語が進みます。学生演劇の女王、吉岡先生がそのカリスマ性で一気に生徒の心を掴んでしまうのも、高校の部活ってこう! 高校生ってこうだよな〜! と懐かしさでほっこり。
 部員一人一人の魅力が芝居の中に染み出していく過程に、じんわりと胸があったかくなって、感動する一冊です。


 さて、今回紹介した青春小説5選、いかがでしたか。
 どれも読んだことがある、面白かった! という人は私と趣味が丸かぶりなのでお友達になって下さい‼︎←

 
青春小説は読後感がすっきり、なんだか読んだ後若返って、よーし自分も頑張るぞーという気分になれるので良いですね。自分もオススメの青春小説ありますよ〜教えてあげてもいいですよ〜って人がいれば是非紹介して下さい。読みますので‼︎

 おわりっ。